61: 名無しさん@おーぷん 2015/02/14(土)10:27:04 ID:SZC

友人K子ちゃんは、明るくて優しい子だった。

放課後も一緒に遊びたくて誘ったけど
K子ちゃんはいつも、学校が終わったら真っ直ぐ家に帰ってしまう。

生まれつき心臓が弱くて、
部活やスポーツとかはできないのは分ってたけど
でも一緒に喋るくらいはできるのになと、ちょっと寂しかった

ある時、K子ちゃんは理由を教えてくれた
早く家に帰らないと、お父さんとお母さんが喧嘩しそうで怖いって。

K子ちゃんの両親は仲が悪くなっていて
でも二人ともK子ちゃんのことは大好き。

だからK子ちゃんが家に居れば、子供の前では喧嘩しない。

「家から離れていると、その間に二人が離婚しちゃいそうで
そんなわけないと分っていても、不安で不安で仕方ないの
だからすぐ家に帰るの」と


63: 名無しさん@おーぷん 2015/02/14(土)10:42:36 ID:SZC

高校生になっても、K子ちゃんは同じだった

心臓の病気は悪化して、時々学校を休んだけど
友達が大好き、勉強も好き、だから学校に来たいと頑張ってた

だけど、家を離れると不安になるみたいで
学校が終わるとすぐ家に帰って、一生懸命両親の間を取り持っていた

家事も手伝って、家の仕事も手伝って
両親の不和の原因の一つである、お婆さんの介護も手伝った

高校卒業後は、
K子ちゃんはお婆さんの介護をメインで担うようになった

親戚たちから
「K子は進学しないんだし、
体弱くて働けないって家でブラブラしてるんだから
婆ちゃんの面倒見るのがちょうどいい」と言われ
両親もムグっ…と黙るだけで反対しなかったらしい。

そしてK子ちゃんは急死した。
認知症で、昼夜逆転し徘徊・暴力暴言もある老人を介護するストレスに
先天的な心臓の病気を持つK子ちゃんは耐えられなかった

それでもK子ちゃんは、大好きな両親の揃った家で
最後まで過ごすことができたから
幸せだったのだろうか そう思いたい。
ご両親は四十九日を期に離婚したと聞いた。

もうずっと昔のことで、
私は冷たいことにK子ちゃんの命日すら忘れてしまった

でも、毎年この季節になると彼女の思い出す。
「私は桜が大好き、でも何回見られるかな」
あの頃は意味も分らず、年寄りくせ~と言って笑ったっけ


引用元: http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1423608207/